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不眠の訴えは以外に多く聞かれます。誰しも眠れなくて「羊が1匹、2匹・・・」と数えた経験があると思います。一般的には睡眠時間が6時間以下で起床時に不足感が強く身体の疲れが残り、その日の仕事、勉学や生活に支障をきたす場合を言います。その原因も一言では言い表せないほど複雑多岐にわたります。

日本中の町は夜が明るくなり、道を歩けばコンビニの明るさに驚いてしまいます。家に帰ってもほの暗いなんてことはありません。眠る時間までこうこうと電灯がついていますしTVの音が意味無く聞こえたりしていると眠くならいのです。せめて眠る30分前までにゆっくりと温めのお風呂に浸かり、少し照明を落とした部屋にいると脳の中でメラトニンという睡眠を促すホルモンが分泌されて眠気が訪れます。
でも精神的な不安、心配事や苦痛がある人は酷いストレスでなかなか眠れません。そういう方の肩から首、背中にかけての筋肉は少し触っても痛がるほどカチカチに凝っている場合多いです。もちろん軽い不眠症状でも肩凝りを訴える人が多いです。

不眠は症状から分けると①入眠障害②中間覚醒③早期覚醒に分けられます。

①入眠障害はこんなに眠れなくては疲れがたまり明日の仕事に差し支えると心配しますが、実際の睡眠時間は標準を満たしていることが多く、極端な言い方かもしれませんが眠れないことを苦にする気持ちの問題のようです。
眠ろうと焦らないことが肝要です。

②中間覚醒はわずかな物音で目がさめたり、夜間に何回もトイレに立つことで床に戻っても寝付けないという方が多いです。頻尿場合は原因と対策が必要で夕食後にあまり水分を取りすぎないことや上記にも記載したようにゆっくりと温めのお風呂に浸かり深部体温を上げることも必要です。

③早期覚醒は高齢者(50歳でもあまり社会的な活動が無い生活をしている人もある)に多く、生理的な現象と言うと言い過ぎかもしれませんが、昼間に生気のある生活をするが大切です。運動などで身体を動かすと良い結果が得られるようです。

スイスの心理学クラパレードは「眠りは本能である」という論文を呈しています。眠れないこと大きな悩みですが眠りに囚われず寛容に考えることも大切かと思います。
鍼灸治療に来られる方は催眠剤、睡眠剤を止めたい(長く服用する不安)、薬の効果があまり期待できないと訴えられます。眠りは深い眠り、浅い眠りが交互に起きています。薬でどちらかの睡眠が減ると朝の目覚めが大変悪くなり、不眠を覚えてまた薬を飲むという悪循環に陥ることもあるようなので止めることに越したことはありません。

鍼灸治療は不眠症状についても効果があり評価されていますが、何処そこのツボに鍼を1本打ったら、たちまちぐっすり眠れるなどという事はありません。
鍼灸治療はその症状だけを見て、その局所にのみ鍼や灸をするのではありません。その人が何故眠れなくなってしまったのだろうというバックボーンを考えて、それにより治療の方針を立てます。

先程も述べましたストレス、例えば試験勉強や仕事で何時間も緊張を強いられて、交感神経が過度の緊張を起こし、肩や首の筋肉をこわばらせても神経が興奮して眠れなくなった場合。
その時はまず神経の緊張をほぐし、筋肉もほぐすように鍼を打たなければなりません。
内臓の病気が原因ならその臓器の働きを良くするように治療していきます。精神的な不安(高齢者に大変多い)があればよく話を聞いてあげるのも治療の一つです。
他にコーヒーやお茶の飲み過ぎ、タバコ(1本吸うと30分は交感神経が興奮)や酒(脳をリラックスさせるが、アルコールでの眠りは短時間で目覚め、又眠れないという反跳性不眠という現象を起こす)の飲みすぎも注意するようにも指導しております。

鍼灸治療は怖いイメージがあるかもしれませんが、
思いのほかリラックスできる治療なんですよ。

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