ホーム > ヒザの痛みと予防法
![]()
毎日歩く足・ひざの痛みを和らげ、解消するために。
膝の関節は毎日重い体重を支えて歩かなければなりません。
又、一日に何回も大きく曲げ伸ばしもしなければなりません。過酷な動作に耐えてきた膝もだんだんとくたびれも出てきて、中年以降になると痛みを覚える人も出てきます。
当院の患者さんにも毎日一人位は膝の痛みを訴えられ方があります。特に中年以降の女性に多く、男性は少ないのはホルモンの関係によるものです。高齢者になりますと左右の膝の間が開いてくる変形を起こす人も増えてきます。歩く度に痛く、赤く腫れて熱を持ったり、関節に水が溜まったりして歩行もままならない人もあります。
東洋医学の観点からみると、身体の免疫力(抵抗力)が弱まると、風、寒、湿、熱の四ッの邪が身体を傷つけます。例えば長時間、寒風にさらされたり、湿気の多い所での立ち仕事などを続けていると膝関節に邪気が侵入し痛めることになると理解します。
・ちょっと調べて見ましょう!
膝関節だけでなく他の関節に痛みがある人も寝転んでみてください。おへそ臍から指3本の幅で左右の斜め下のお腹を押さえてみましょう。グーッと軽く押さえると痛くありませんか?痛いところが有るときは鍼灸、漢方ではお血の症状があると診断します。
これは血液の循環障害があり、痛む関節の発痛物質の除去や新鮮な酸素の供給が出来にくくなっていて、関節痛がなかなか治らない原因の一つです。当院ではいつも最初にお腹を押さえるでしょう!それはこういう訳なのです。鍼灸はお血を良く取る方法の一つです。
そこから治療が始まります。
・予防法ってあるの?
膝痛を予防するためのセルフケア(鍼灸院推奨)
膝痛は加齢や筋力低下、冷え、体重増加など様々な要因で起こりますが、日々のセルフケアで進行を抑えたり痛みを予防することができます。
鍼灸の観点からも効果が期待できる、膝のケア方法をまとめました。
① 膝を冷やさない(ただし腫れ・炎症がある場合は冷却)
膝関節は冷えると血行が悪くなり痛みが出やすくなりますので、基本的には温めるケアが大切です。ただし
・熱感がある ・腫れている ・水が溜まっている疑いがある
といった「炎症症状」がある場合は、冷シップや保冷剤で患部を冷やすことが必要です。
炎症がない慢性的な膝痛では冷やさないことが重要です。
② 運動療法(太ももの前側:大腿四頭筋を鍛える)
膝痛の大きな原因の一つは、太ももの前側(大腿四頭筋)の筋力低下です。自宅でできる簡単な膝痛予防トレーニングをご紹介します。
・足上げ運動(レッグレイズ)
・仰向けに寝る
・片足をゆっくり30cmほど持ち上げ、5秒キープして下ろす。これを左右20回ずつ
大腿四頭筋が鍛えられると膝への負担が軽くなり、膝痛の予防や改善につながります。ほかにも個々の状態に合わせた運動法がありますので、詳しくは当院でご相談ください。
③ 痛みが軽減してきたらウォーキングを開始
歩いても痛みが出ない程度に回復してきたら、無理のない範囲でウォーキングを始めましょう。最初は平坦な道をゆっくりと歩くのがポイントです。急な坂道や長距離は逆効果になる場合があります。
④ 膝に効果のあるツボにお灸(温灸)をする
膝周りのツボにお灸を行うことで血流を改善し、膝痛の緩和や腫れ・水の溜まりの改善が期待できます。当院では、かかとの中央にある「失眠(しつみん)」というツボへの温灸によって、膝の腫れや水が引きやすくなったという方が多くおられます。
「かかとが膝に効くの?」と驚かれる方もいますが、東洋医学では経絡のつながりから膝の痛みに深く関わるツボとされています。
また、腕の「肘の関節付近」にも膝に関連する重要なツボがあります。
⑤ 体重管理(減量)も膝の健康には重要
膝は体重の負荷を直接受ける関節です。体重が増えるほど膝への負担も増え、痛みや変形性膝関節症のリスクが高まります。
無理のない範囲で食事改善や運動を組み合わせ、体重管理を心がけましょう。
鍼灸は自分の持っている治癒力を呼び起こします。
身体のメンテナンス的にも月に1度は鍼灸を心がけましょう。
▼腰痛・ギックリ腰の患者様のお声を紹介致します。
2024年9月更新
60代の女性の方が「かかとが痛い」とのことでご来院されました。私生活で歩く機会が増えたことや、靴との相性が影響している可能性もあり、まずはかかとの状態を確認したうえで、直接かかとへの鍼灸治療を行いました。その後は衝撃を和らげ、力を分散させるためのテーピング処置も併せて実施いたしました。
足の痛みといっても、ふくらはぎ・膝・くるぶしなど部位はさまざまですが、当院には「かかとの痛み」で来院される方も多くおられます。お話を伺うと、患者様は普段あまり外出される機会が少なく、買い物以外で歩く習慣がほとんどなかったとのこと。急に歩く量が増えたことで、かかとに負担がかかったものと考えられます。
コロナ禍で外出を控えがちな状況ではありますが、十分に対策をしながら、無理のない範囲で適度なウォーキングや日光浴を取り入れ、いつまでも健やかな足づくりを意識していただければと思います。
※当院では誰でもマイペースで歩いて楽しめる 「歩こう会」も催しています。
50代の健康な女性の方にご来院いただきました。最近趣味で始めた登山、ウォーキングによる、ふくらはぎの痛みにより、近くで治療院を探されていたとのことでした。
通常の筋肉痛もありますが、施術中に色々とお話を聞いていると結構ハードな登山の部類に属しておられました。膝自体は大丈夫でしたが、筋肉疲労が原因の足の痛みと判断、膝裏から適切な鍼灸治療を施させていただきました。適度な運動は身体にも良いですが、結構ハードな部類の運動は年齢と共に腰や膝を痛める原因にもなる点、疲労が蓄積しやすく疲れが抜けにくくなりますので運動後のクールダウン、ストレッチは必ず行ってください。
(余談ですが、私(院長)も長年登山を趣味として楽しんでいます)
※当院では誰でもマイペースで歩いて楽しめる「歩こう会」も催しています。
歩くと膝に痛みがあるとのことで、患者様は車で当院へお越しになりました。症状を確認しながら鍼灸治療を行いましたが、経過をみる中で通常の膝痛とは異なる違和感があり、一度病院で詳しく検査を受けていただくようお伝えしました。
後日、医療機関での検査の結果、膝の関節に壊死が見つかり手術を受けられました。ご本人様もまさかそこまで進行しているとは思っておられず、早めに医療機関で診ていただくよう進言できたことに、私自身も胸をなでおろしています。やや珍しい症例ではありますが、このように痛みの背景には思いがけない原因が隠れていることもあります。
日頃からお身体のメンテナンスや免疫力アップを意識していただくことが、健康維持の大きな助けになります。当院の鍼灸治療が、そのサポートの一助となれば幸いです。






