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■ 2008.12月 ストレスをためずに
この地上に生きる生命体でストレスを受けないものは無いと思います。特に人間社会におきましては今の経済状態の悪化による将来への不安感というものが人間関係や仕事のノルマ、気候の変化などとかいう問題以上にストレスとして感じている人も多くなってきているのではないでしょうか。
そうなると「胃は感情の鏡」と昔から言いますように胃が痛くなったり、働きが悪くなり血液循環も滞り内臓だけでなく筋肉も硬くなったりして悪影響を及ぼします。肩こり、首の痛み、寝違い、目の疲れなどの症状がストレスから引き起こされという経験は誰もが体験していることですよね。
ストレスを溜めないようにしようとしても難しいことですので気分転換が1番かと思います。ストレッチをするとかお風呂にゆっくり浸かるとか音楽を聴くなど人それぞれに試してはおられるかと思いますが、鍼灸治療も筋肉をほぐすには大変有効な方法です。あまりにしんどい肩こりなどは鍼灸体験をしたことが無い方には絶対にお勧めです。
これから年末ににかけて何とか乗り切っていきましょう!
■ 2008.11月 風邪
11月に入り朝晩が冷えるようになりました。肌寒い日が続いただけでもう風邪をひいてしまったという方はいませんか?
鼻水がたらたらと出て、くしゃみが連続して出る場合は花粉症かもしれませんので初期の段階では風邪と間違いやすいですね。
風邪に掛かるということは身体の抵抗力が落ちている証拠です。温かいものを食べてゆっくりと休むのが1番です。でも日頃から身体を冷やさないようにすることやうがいをして予防するに越したことはありません。
私が注意していることは風邪をひいている人に近寄らない。人混みは避ける。・室内の乾燥を避け、湿度を保つこと。これはとても大切なことで風はご存知のようにウイルス感染が主になります。ウイルスは乾燥に強く、湿度に弱いのです。ですからお部屋の加湿は風邪の対策として当院(自宅含む)でも冬は加湿を十分にしております。
しかし掛かるとなかなか治らずに“こじれ”てしまうことがありますが、そういう時に鍼をすると驚くほどの効果が上がる時があります。
鍼灸が風邪への効果があることはWHOでも認められているのですよ。
風邪がすっきりしなけらば1度鍼をしてみませんか!
■ 2008.10月 乗り物酔い
台風一過のあと10月は抜けるような青空で始まりましたね。行楽シーズンですから当院の患者さんも外国に行かれる方も何人かお聞きしました。ですが楽しいはずの旅行も、乗り物酔いがある心配で飛行機にも乗れないという方もあります。
これは動揺病・加速度病といわれ、女性に多く2才頃から始まり小学生がピークで50才以上は減少します。お医者さんで酔い止めの薬を処方してもらわれる方も多いですが、旅行前に必ず鍼に来られる患者さんも2人ほどあります。
予防方はバス旅行では振動の大きなタイヤの上の座席を避ける。飛行機は主翼近く、電車では進行方向を向いてなるべく遠くの風景をみている。また読書・ゲームなど視線を下に向けないことも大切ですね。
慌ただしい準備などで体調を崩し、胃腸を壊したり睡眠不足になったまま出発ということありますよね。また厚着・空腹・満腹・便秘は避けたいですね。 生あくび・生つば・冷や汗が酔いの始まりです。気分が悪くなったらシートを倒し、衣服を緩め、窓を開け新鮮な空気を吸いましょう。吐き気は我慢せず嘔吐後うがいをしてさっぱりとしましょう。
東洋医学的には「内関(ないかん)」というツボ(手首の付け根から指2本分置いた中央のへこんだ所)を反対の親指で揉むと有効です。また予め皮内鍼を「内関」に貼っておいて揉むとさらに有効です。
特に子どもは、酔いやすいため、動き回ったり、頭を振ったりせず、シートベルトを締め正しい姿勢で深く座らせることが大切です。そして子どもの頃から、鉄棒・ブランコ・シーソー・滑り台等をして内耳を鍛えると酔い難くなります。(一部gooヘルスケアを参照)
■ 2008.9月 目の疲れ
9月に入り桂川の堤をウオーキングすると赤とんぼが沢山飛んでいて秋近しって感じですが、このところ蒸し暑いですね。暑さ寒さも彼岸までなんて言いますから20日ぐらいまでは我慢ですね。
さて読書好きの私としては、最近とても目が疲れやすくなってしまいました。
もちろん目の周囲に鍼をしたり、大骨空という手の親指の第1関節の真ん中にお灸を5火ぐらいすると不思議や不思議、目がはっきりとしてきます。さて目の疲れの原因はドライアイによることが多いそうです。加齢やコンタクトレンズの長時間装着で刺激に対する反応が鈍くなり涙が出にくくなります。そして最も多いのはパソコンなどのモニター画面の見すぎで、私にも当てはまります。
人は1分間に20~30回のまばたきをしますが、モニター画面を見ているときはまばたきの回数が3分の1から4分の1程度に減ってしまいます。
最近は読書よりPCのし過ぎに原因があるようですね。
予防法は睡眠、目の周りのマッサージや手をこすり合わせて暖かくなった掌を目に押し当てても効果がありますよ。栄養補給も忘れずに!
もちろん治療は鍼が1番と私は信じてます。
■ 2008.8月 夏ばて・冷房病
毎日35℃以上の夏日が続いて夏バテで治療に来られる人も増えてきました。
汗をかくと水分を過剰に補給し、消化液を薄め食欲不振になります。そうなるとあっさりしたものが食べたくなり栄養のバランスが崩れます。また冷たいものを食べ過ぎ内臓が疲れ、胃腸の調子も悪くなります。冷房の効いた室内と、暑い外との温度差に身体がうまく対処できず、自律神経の働きが鈍くなることから起こる冷房病なども引き起こし、睡眠不足になり余計に疲れるという悪循環に陥る人も多いです。
特に冷房には気をつけて下さい。5℃以上の温度差がある場所を出入りしていると、体温調節をしている自律神経の働きが乱れ、全身のだるさ・頭痛・神経痛・関節痛、下痢などの胃腸障害、女性の場合は生理不順にも影響します。エアコンの風を直接身体に当てないように何かを羽織ったりし汗をふき取るなどの自衛手段も必要ですね。
次に栄養です。バランスのとれた規則的な食事は夏ばて防止に限らず大切なですが、口当たりの良いさっぱりした食事を続けると、体温調節に重要なビタミン・ミネラルが不足しがちになり、一層疲労感が増すことになってしまいます。なかでも夏ばてと一番関係が深いのは「ビタミンB1」です。
B1を多く含む食品の代表格は、うなぎ・豚肉・レバーです。ハム・枝豆・大豆・とうもろこし・かれい・鯛・鰹・パイナップル・玄米・パスタ・ライ麦パンも多く含みます。その他に旬の夏野菜は、この時期の身体に必要なものをたくさん含んでいますので摂るように心掛けて下さい。鍼灸は免疫力を高め、若い赤血球などを増やしますので疲労回復に最適です。私も友人の鍼灸院に行って鍼をしてもらっているのですよ。それと小まめな水分補給も忘れずに夏を乗り切りましょう!
■ 2008.7月 肩こり
たまに「肩こり」なんて知らないという患者さんに出会いますが、多くの日本人が悩まされている症状なのですが、やはり日ごろの生活習慣が大きく影響しているように思います。 長時間のデスクワークなどで同じ姿勢をとっていたり、同じ作業が続く仕事などで筋肉の緊張状態が続くと血液循環が悪くなります。
家に帰ってからも横になってテレビを見るときに、いつも同じ側を向いているということはありませんか。くつろいでいるようでも同じ姿勢を長時間続けることになりますので、血液循環が悪くなっているかもしれません。さらに、腹ばいになって本を読んだりするのもいけませんね。首や肩の血液循環が悪くなると、その周辺の筋肉に栄養や酸素が行渡らなくなり、筋肉の動きが悪くなります。動きが悪くなった筋肉には、乳酸などの老廃物が血管に流されずにそのまま溜まっていきます。乳酸が溜まって酸性に傾いた筋肉の動きはますます低下し、その結果、筋肉はさらに硬くなり、血流は悪くなります。
さらにこれから夏になるとクーラーで肩から首が冷やされてますます血液循環が悪くなります。
予防としては運動を心がけ、十分な睡眠をとることと、入浴時にシャワーなどでは首にも少し温かめのお湯をかけて筋肉を弛緩さすと、肩こりのもとである乳酸が押出されます。
乳酸を燃焼させる代表的な栄養素はビタミンB1で、豚肉やその加工品であるハムは代表格です。すっぱい食べ物にはクエン酸や酢酸が含まれていて、それらは乳酸を分解する働きがあります。
さて、鍼灸院を訪ねて来られる患者さんの1番の症状は肩こりです。肩から首の周囲には多くのツボが存在し、昔の人も肩こりに悩んで来たことがうかがえますね。それだけ効果がある治療として認められていると言えます。さらに当院では硬くなった筋肉に鍼をさすだけでなく温灸の治療などを加えて一層の効果を上げております。
冷えだけでなく女性特有の生理からくる耐えがたい肩こりにも有効であると今までの経験上言えますので何でも遠慮なくお尋ねください。
■ 2008.6月 便秘
当院に治療にお見え頂く患者さんにも肩こり、頭痛、肌荒れの要因が便秘にあるという方が30%位おられると思います。
私たちが口にした食物は、食道・胃・十二指腸を経て小腸に達し、そこで食物に含まれる栄養素と水分のほとんどが消化吸収されて残ったものが大腸に送られ、大腸でさらに栄養素と水分が消化吸収され、残った固形物が便です。
この一連の流れが滞ると、大腸内で便に含まれる水分が過度に吸収されて硬くなり排便がスムーズに行われなくなります。そして大腸にガスや便がたまって痛みや不快感を覚える「便秘」といわれる状態になり、ひどい人になると1週間ぐらい出ないと言う人もあります。
便秘解消法
まずは起きがけに飲むコップ1杯の水も腸の働きを助けます。ミネラル分を多く含む硬水はより効果がありますが血圧を上げる可能性があります。
朝食をとりましょう。腸の動きは朝、身体を起こしたときの「起立反射」によるものと、食事をとることでおきる「胃結腸反射」によるものとがあります。朝食をとることで、この2つのスイッチが入ることになります。
次にお勧めはテレビでお馴染みの日野原重明先生も毎日スプーン1杯飲んでおられるというオリーブオイル。実は便秘を改善する働きを持つオレイン酸を含んでいます。私は毎朝パン食ですがバターではなくてオリーブオイルに少し塩を入れてパンに付けて食べています。その後にヨーグルトを食べます。御存知のように乳酸菌は腸の調子を整えます。他には伝統的な保存食、食物繊維が便秘解消に良いことは知られていますね。
それでも駄目なら鍼灸治療の出番かな!御相談下さい。
■ 2008.5月 五月病
桜だ花見だ!と騒いでいる間に5月がやってまいりました。
木々にも新しい芽吹きが始まり清々しい季節になったのに何かしんどい、疲れた、やる気が無い、めまいがする、眠れない、肩が凝ると鬱陶しいと言う症状の人がこの季節に現れます。それを5月病と言いますね。
普通は学生さんや新社会人が新しい環境の変化についていけないで、知らず知らずのうちにストレスを溜めこんで身体的、精神的に負担をかけてしま上記のような症状を訴えます。
しかし同様のストレスに対して上手に乗り越える人もいるので、本人の性格も大きな因子になっていますが、対策として新たな目標や関心を見つけ、新しいことにチャレンジしてはどうでしょう。
一昨日のテレビで茂木健一郎さんが「取りあえず始める、自分の思った事をまず始める事が大切」、何て言ってました。
スポーツや音楽などいろいろありますよね、自分に合ったストレス解消法を見つける事が1番の薬です。2番目は鍼かな!
焦りは禁物、「こんなはずではない」「何とかしなければ・・・」と自己嫌悪に陥ってしまわず、さわやかな季節をのんびりいきましょう。そんな症状が強くなってきたら鍼灸院に行くのもお勧めです。うつ病にも効く鍼灸治療があるくらいですから5月病も相談して下さい。
■ 2008.4月 飲みすぎに注意!
桜の季節となるとお花見ですよね。そうすると京都の祇園や嵐山はお花見の宴会の人で溢れかえります。よくアルコールを飲み過ぎて友人に抱きかかえられた人を見かけますよね。多量の飲酒は脳の中枢の働きを麻痺させて手足の筋力低下を招く軽いものから呼吸器、心臓にも影響を与えて急性アルコール中毒で命を落とすようなことにもなってしまいます。ご存知のように肝臓は体に入ってきた毒素に対して解毒の作用を受け持っています。その他に栄養の貯蔵や血液や胆汁を作ったりと大切な役割を担っています。
そんな大切な肝臓が弱っているかどうか?と言う事を東洋医学では診察時の腹の診察で分かります。当院でも毎日、どの患者さんにも腹の診察をして治療の指針にしております。足の指の第1、2指の間の「太衝」というツボやへその右斜め上の肋骨の直下の「期門」というツボなどを指で押してみ見て下さい。痛みがあれば肝臓が弱っているかもしれません。
でも心配いりません、鍼灸治療で改善されます、1度当院の門(は無いか)をお訊ねください。くれぐれも飲み過ぎには注意してお花見を楽しんでください。
■ 2008.2・3月 花粉症
またやってきましたこの季節、もう鼻がぐずぐずとむず痒くなってきている人もあると思います。なぜ分るかというと私自身が花粉症に苦しんできたからです。
環境省が発表した「平成20年春の花粉総飛散量等の予測によると、今春の花粉の総飛散量は、東日本では昨年春よりも1.5~3倍に増える地域が多く、西日本は例年並み(過去10年平均)か、やや少なくなると予測しています。
ご存知のように花粉に対するアレルギー反応が、鼻水、鼻づまり、クシャミ、目の痒み等を引き起こします。
その症状は経験したものでないと分かりませんがかなり苦しく辛いものです。
その要因としては睡眠不足のままでの仕事、暴飲暴食、食生活の偏り、PCのし過ぎでの眼の酷使、喫煙や飲過ぎ、薄着や冷たい飲み物で身体を冷やしてしまう事等が考えられます。
もちろん予防方は第一には花粉を吸い込まない事です。外出する時はメガネ、マスクで、眼・鼻に入る花粉を防ぎます。マスクは内側を少し濡らすと効果的です。外出後は、頭、顔、眼、身体についた花粉を払いましょう。
鍼灸は花粉にからだが敏感に反応しないようにIgE抗体の産生を明らかに抑える効果があり、免疫力を高めからだを温めてくれます。
私は寝る前に鼻の穴の横にある「迎香」というツボに円皮針といってわずか0.6ミリの置針をして休みます。そうすると朝の鼻の調子も良いですし、治療中も付けたままにしていることも多いです。
どうぞ遠慮なく何でもご相談ください。やってみませんか鍼・灸を!
■ 2008.1月 ぎっくり腰
新年明けましておめでとうございます。
ぎっくり腰は冬の寒い時に多いように思います。現に暮れの31日に当院に二人女性がギックリ腰の急患でお出でになりました。
ぎっくり腰とは、急激に起きる腰痛の総称で中でも多 いのが腰椎の捻挫です。腰の周りの筋肉や筋膜の一部にズレが起こり背骨の両脇あたりが痛みます。
急に重い物を持ち上げたり、体をひねったりした時に起こるものですが、元々骨盤を支えている筋肉群が弱くなっている事が原因となっているように思います。運動不足の人は疲労やストレスの蓄積により徐々に筋肉が弱くなっています。また交通事故や打撲・捻挫・スポーツのし過ぎなども誘因となっています。
体のどの関節も冷えには弱く、そうすると栄養不足に陥りやすく、よりぎっくり腰になりやすい状態になってしまいます。
ですので予防は体を冷やさないことデスクワークが多い人は運動を心がけることが大切になると思います。
デスクワークで思い出しましたが目の酷使もぎっくり腰の誘因となるようですのでご注意を!
この1年健康で笑って過ごしたいものですね。