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今月の健康ワンポイントアドバイス

 

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■ 2014年 12月 「腰痛について」

鍼灸治療を受けるきっかけとなった症状はというと昔から腰痛が1番多いです。
肩こり、坐骨神経痛も多いですが、やはり腰痛を訴える人が多いというか人間の宿命とも言えるのかもしれませんね。
ちょうど1か月前にNHKのスゴ技Qで「原因不明の腰痛 サヨナラ大作戦」という番組がありました。腰痛の経験がある人のなかで、およそ85%がMRIなどの画像で診断がつかない原因不明の腰痛と言われています。
その放送で専門家ゲストで指導された金岡恒治先生の著書「一生痛まない腰をつくる」を買って読んでみました。その全てを紹介することはできないので、ここでは運動療法の章から参考になった部分を書いてみます。
痛みが消えないのは筋肉がサボっているからで腰の筋肉が上手に使えない「弱い腰」になっているからです。まずは「腹横筋」いう体の奥でコルセットの役割で腰を安定させる筋肉と背骨のひとつづつに着いて筋肉を安定させる「多裂筋」を補強することが腰痛改善と予防にとって大切になります。
ドローインまずは「腹横筋」を鍛える基本の「ドローイン」。
仰向けで横になって膝を立て息を吐きながらお腹を引っ込めます。腰骨を床に押し付けておへそを引き込むようにするのがポイントです。

次は四つん這いになり、この姿勢でお腹をへこませてドローイン、手を上げるとらに腹横筋が鍛えられます、次に反対側の足を膝を伸ばして持ち上げて10秒間キープし、それ交互に繰り返しますが回数よりも毎日続けるという事の方が大切です。
腰以外に太ももの筋肉を柔らかくすることにより骨盤の傾きを高め腰痛予防にになります。日常生活で顔を洗う洗濯物を干すなど日常の動作でも、太ももの筋肉が伸びないと骨盤の傾きが少なく腰痛になりやすいと言えます。やり方は椅子に座って少し前傾し、膝を伸ばし足首を曲げて太ももの裏側の筋肉にグッと力を入れて10秒間保ちます。もちろん左右の足をします。簡単な運動ですが毎日続けて腰痛を防ぎましょう。
動くこともできない時には鍼灸治療の出番です、どうどお任せくださいね。

 

■ 2014年 11月 「鍼灸緩和ケアについて」

緩和ケアとはWHOの定義では生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、痛みやその他の身体的問題、心理社会的問題、スピリチャルな問題を早期に発見し、的確なアセスメントと対処(治療、処置)を行うことによって、苦しみ予防し、和らげることでQOL(生活の質)を改善するアプローチである。
私たち鍼灸師も癌患者さんの治療に携わる機会が少なからずあります。
私が良く覚えているだけでも5人の患者さんの痛みやその他の症状改善に対して鍼灸治療を施すことによる緩和ケアを行った経験があります。
もちろん、どの患者さんも西洋医学的な治療をされている上ででの鍼灸師として何ができて、また鍼灸師としての役割を果たせるかをはっきりと認識しての取り組みが大切になってきます。
私が行ったのは労作時の呼吸困難、全身倦怠、下肢のむくみ、食欲不振、不眠、便通改善、薬の副作用などに対しての鍼灸治療でした。
正直に申しますと治療効果は上がりますが、数か月と長続きしないのが現実でした。ただし治療時間が3,40分ぐらいの中でお話をいろいろとお聞きして、おこがましいのですが心の癒しという部分では何らかの安らぎを得て頂いたのではと思っています。
鍼灸治療でできることは少ないかもしれませんが、ますます緩和ケアが必要とされるような気がしますので役立てれば良いのにと思っています。
その他では患者様のご家族のお世話による慢性的な疲労に対しても鍼灸治療が役立つことは間違いありません。

 

■ 2014年 10月 「肩こりについて」

皆さんが初めて鍼灸を体験するきっかけとなった症状は肩こりですか、腰痛ですか?
1番多いのは腰痛で、肩こりよりも多いと言われています。
ある日突然、ぎっくり腰になってしまった。痛くて起き上がれない、どうしよう!
医者に行かなくてはと思っていると人から鍼をしてみたらと勧められて初めて鍼灸を体験したという方が多いのです。
それほど腰痛は治療の効果が出やすい症状と言えます。特にぎっくり腰(は即効する典型的な症状です。もちろん全ての腰痛に即効がある訳ではないことを断っておきます。)


では肩こりどうでしょう?治療後から2、3日は「楽になったなぁ」と思っていてもまた
凝ってきた、つらいなぁということになることが少なからずあります。
鍼灸学校に通っていた30数年前、先生が仰っていた「肩こりが治せたら一人前や」と言われた言葉が思い起こされます。「肩こり、されど肩こり」と言えるのではないでしょうか?
原因は人間特有の姿勢や同一筋肉の長時間の負荷、内臓疾患や食生活などなど考えらえます。ですが鍼治療で肩こりに効果がないという訳ではありません。
同一作業や目の酷使などで、ガチガチに凝ってしまい、左右の肩の僧帽筋の厚さが明らかに違う場合や肩こりからくる頭痛などは鍼治療で即、左右のバランスが回復し頭痛も軽くなったと実感して頂けると思います。
日頃の健康管理はもちろんですが、もう一つ大切なことは患者さん自身が毎日、自分なりのストレッチや体操を行うことにより未然に防ぐ工夫をするということです。
それでもダメだ…と言うときにはご相談ください。
(肩こり体操の指導を先日のボランティア演奏に行った時にも好評だった?)
今、私が取り組んでいるのは、如何に少ない鍼で痛みなく効果をだせるかということです。そして如何に長時間の効果をだせるかということです。
継続的な治療で快適な生活をされている方は沢山おられます。
肩こりされど肩こりです。

 

■ 2014年 9月 「頻尿について」

昼間に8回以上、夜間睡眠時に3回以上と尿の回数が増えてきた状態を頻尿といいますが、合計で一日8~10回以上トイレに行く時は頻尿と言えます。
水分をたくさん飲めば 尿の量も回数も増えていきますが、これは体の中の水の量を一定にする為の身体の摂理です。膀胱の容量は普通で200~300ccとなっており約150cc貯まると軽い尿意、250cc貯まると強い尿意を催します。
一日のうち昼間は4~5回、夜間は0~2回前後が平均的な尿の回数です。
頻尿を起こす病気としては前立腺肥炎や膀胱炎の感染で尿意が亢進が知られていますが、それ以外にも脳卒中やパーキンソン病などの中枢神経疾患では過活動膀胱が起こるために頻尿となります。
病気があって起こるものと、これと言う原因がなく起こる 頻尿とに分けられます。その他にも加齢による頻尿、冷えによる頻尿、ストレスからくる神経の不安や緊張からくる頻尿、など様々な原因が考えられます。
頻尿の原因でよく見られる傾向は意外ですが「神経性頻尿」と呼ばれるものです。心因性頻尿とも言い頻尿の原因では膀胱炎の次に多く比較的若い女性に多く、尿の検査をしても特に泌尿器に異常がないのに尿意を感じて頻尿になる症状です。
家庭内不和、会社などでの失敗、対人関係によるストレスから起こります。
何度もトイレに行きたくなった経験や、学校や、電車や車などで尿意を我慢した経験などが尿意に対する恐怖心が植え付けられてしまったと考えられます。ストレスから開放された睡眠時、夜間の頻尿はありません。又、何かに集中している時は尿意は消えています。
神経性頻尿の方は 緊張が膀胱へ及んで、尿意として現れ過度に尿意を気にするようになると、少し膀胱に尿が溜まっただけでも尿意を感じてしまい、気にすると余計に尿意を生じる、という悪循環に陥ってしまい日常生活にも支障をきたすようになります。
前立腺肥炎膀胱炎の感染の頻尿は西洋医学の治療と併用して鍼灸の治療をした方が効果が上がるし、苦痛から解放される時間が短くなるように思います。
ただし慢性化している場合は治療期間も長くなるということを覚悟しておかねばなりません。
神経性頻尿は患者さんの訴えを聞き、不安を除き心を楽にしてあげることが重要だと思います。お腹の力が弱く腹筋に力が無いなど免疫力が弱っているなどじっくりと治療をする必要があります。温灸なども用いて身体を治していきます。
是非、鍼灸治療をして頂きたいです。

 

参考資料 「病気 症状 体の不調」「前立腺」

 

■ 2014年 8月 「痛風について」

私の友人が先月、痛風になりました。 7月は痛風の発生率が高い月で、ビールなどに多く含まれるプリン体が悪さをすると云うことも世間には承知の事となり、プリン体0(ゼロ)を謳うビールなんかも出回っていますね。
痛風は血液中の尿酸値が高くなり尿酸ナトリウムの結晶が関節(体温の循環しにくい足の親指の付け根などの発症が多い)に沈着する病気で名の通り風が当たっても痛いといわれるほどです。尿酸は健康体の場合でも少量の尿酸は血液中に存在します。
痛風発作は1つの食品の過剰摂取(焼き肉など)や何らかの原因で腎臓が尿酸を尿に充分に排泄できなくなり、血液中の尿酸が過剰になると尿酸結晶を形成し関節に沈着します。加えて、プリン体を多く含む食品をアルコールと一緒に摂取すると、アルコールが尿酸の生成を促進するばかりでなく、尿酸を排泄する腎臓の働きを妨げるために事態が悪化します。 身体は食品に含まれるプリン体と呼ばれる物質を容易に尿酸に変換します。プリン体はタンパク質の一部です。プリン体を多く含む食品には、なにもビールだけでなく、干し椎茸、ブロッコリーなど野菜からカツオやマグロ、イワシの魚から、ホルモンなどの内臓肉や納豆などにも意外に多く含まれます。
予防としては体重を落とし減量する。初めて痛風を起こした人のほとんどが太りすぎです。徐々に体重を減らせば、血液中の尿酸値も正常またはそれに近い値まで回復し、痛風発作が起こらなくなります。
痛風患者の約5分の1に、尿酸から成る腎臓結石(尿石症)が生じるので尿酸値を正常にすることが先決です。 アルコール飲料を避けること、血液中の尿酸値を上昇させる薬の服用をやめる、プリン体を多く含む食品の摂取を少なくすることが大切ですね。
要は粗食で太り過ぎない生活を心がけることですね。

 

■ 2014年 7月 「胆石症について」

6月の中旬の12、13日ぐらいから上腹部に膨満感、痛みと背中の強いコリというか痛みがありました。15日の夜中に猛烈な痛みに襲われて堪らず病院へ行きました。
CT検査で石が胆嚢中に貯まってしまう充満胆石と診断されて鎮痛剤をもらい帰されました。今は鎮痛剤無しで仕事も出来て落ち着いていますが、炎症が治まるい1か月後の17日に胆嚢摘出手術となりました。
昔から健康には自信を少なからず持っていましたが、飲食が過ぎた時などは胃や肝臓、心臓は大丈夫かと人並みに反省などもしていましたが、胆石があるなんて晴天の霹靂で油断していました。
でも身近に胆石の手術をしたという患者さんは沢山おられて多い病気なんだと恥ずかしながら気づきました。
胆石症について下記にGOOヘルスケアより参考になることを掲載しました。
肝臓で作られる胆汁は食事で摂取した脂肪分やビタミンの消化・吸収を助け1日に700ミリリットル~1リットルも造られて胆管から胆嚢に貯められて分泌されます。
その胆管に石が詰まり炎症を起こすのが胆石症ですが、その炎症の程度によっては重篤な結果を招くこともあるようです
現在では日本人成人の10人に1人は胆石をもっているとされています。その理由としては、食生活の欧米化や高齢化、また、検査が普及して発見される率が高くなったことなどがあげられています。性別では男性に比べ女性で多いといわれています。胆嚢結石は胆石症の約80%と最も多く、胆管結石は約20%、あと重篤な結果を招く肝内結石は2%を占めています。
幸いに私は他の臓器への炎症の波及も無いために胆嚢摘出手術ですみそうですが分かりません。他の原因には遺伝的な要素も考えられるかと思います(私の母の兄弟は全て胆石の手術を受けています)。
私の経験から胆石の症状のとして皆さんにアドバイスできることは、先に書きましたように上腹部に膨満感、痛みと背中の強いコリで胃が悪いのか、心臓か?食道癌?などと思いを巡らしました。もちろん鍼灸も何度も試みましたが効きませんでした。
ウーロン茶のような濃い小尿も判断の目安になると思います。
60歳を超えるといろいろと出てきますね、どうぞ皆さん健康1番でまいりましょう。

 

■ 2014年 6月 「外反拇指、内反小指」

皆さんの身内や知り合いで外反拇指に悩んでる方が身近に居られるんじゃないですか?
外反拇指が女性に多いので原因は踵の高い靴などを若い時によく履いたせいだとか言われますが、男性にも見受けられるので靴だけが原因だとは言えませんね。
私は歩き方だと思っています。特にベタ足と言われる歩き方ですね、踵から着いてつま先に抜けるきれいな歩き方ができていない人に確率が高い、それは足底の筋肉が弱いからだと言えます。
最近は小、中学生の子供にまでも外反母趾が増えているようです。原因はやはり足裏の筋肉の未発達(あまり外で遊ばない、室内の遊びが多い)のまま、大人になり細いヒールやパンプスなどの靴を履くと更に足を痛めつけることになります。
先の細い靴は左右から親指と小指を圧迫し、足指の踏ん張る力を制限してしまうので、ますます筋肉が弱まり足の親指が小指側に曲がる外反母趾を招きます。
ご自分の足先を見て曲がってきてるなと思う人は、自宅でゴムバンド束ねて両側の拇指に引っ掛けて左右に引っ張る運動を10回程度されてはどうでしょうか。
また足の指から足底にかけてのマッサージ、あとつま先立ちも10回程度されることをお勧めします。(あまり早期に沢山回数をするのは避けてください)
あとはウオーキングを(上記に書きましたようにベタ足にならないように意識して)15分から30分を毎日できたら尚良いのですか・・・先ずはトライしてみましょう
次に内反小指は聞きなれない方もあるかと思いますが、胡坐をかいてする仕事などで小指の外側が常に当たるような仕事の人が多いということが言われておりますが、外反拇指と同様な原因が考えられますし、上記の運動法も試みてることも大切です。
実は先日、女房が急に内反小指になり困っていたのですが、腫れて熱を持っている小指の関節の外側、その腫れている部分を囲むように鍼を5か所ぐらい刺して10分ぐらい置いて、抜鍼後に糸状の小さな細い灸を直にしたところ3回で良くなりましたので、今月のワンポイントアドバイスのテーマを決めました。外反拇指、内反小指も鍼灸治療を是非試してみてください。

 

■ 2014年 5月 「糖質制限食ダイエット」

ここ数年、週末に友人や家族との飲食も多くて体重計には乗り、計測し記録し歩いたりと減量には注意しているが体重の変化はみられない。
1か月ほど前に「炭水化物が人類を滅ぼす」というタイトルに惹かれて読んでみた。内容は炭水化物(米、パン、スイーツなど)の摂取を減らしてスリムな身体を手に入れようという要するにはダイエットの話なのだが、もう少し内容は理論的で深いものだがそれはさて置き、糖質制限食ダイエットが本当に身体に良いものか少し考える必要があるのではないか?
1956年に和田式ダイエットと言って糖尿病患者の血糖値を下げる為に考えられたもので、ごはん、パン、穀類、イモ類を食べるなという主張で大ブームになったそうです。それが今誇大妄想になりダイエットに良いとなり歴史は繰り返されるなぁ!なんて思います。
女性は甘いものが大好き(私もですが)なのでごはん、パン、パスタをやめてもスイーツは止められない、体重は増えない可能性はあるが問題はその人の主食がスイーツになるということです。
女性はかつては3食ごはんを食べて別腹で饅頭を食べた。饅頭はもち米、小麦粉、小豆と砂糖が主原料だが今、朝食は菓子パン(昔はパンはバターやジャムを塗らないと食べられなかった)と糖質制限しているつもりが実際は白砂糖から糖質摂っていて結果、食物繊維が欠落して栄養の偏りから体調不良を起こしかねない事になってきている。
特に若い女性のダイエットへの関心は並々ならぬものがあり、私の考える以上のものがあり危険と隣り合わせと言っても過言ではないでしょう。
私はここ20日ほど前から、最初に書いた「炭水化物が人類を滅ぼす」でプチ糖質制限として紹介されている夕食にごはんを食べない(おかずは普段通り)という試みをしている。極端なダイエットだけは避けようと思いますが太りすぎは見た目も良くないし、その効果は???
結果は見に来てください。

 

■ 2014年 4月 「線維筋痛症について」

毎先日Facebookで友人の鍼灸師に線維筋痛症の相談をされている方があったので取り上げてみました。
皆さんご、この病名を存知ですか?最近、知られるようになりましたが、まだまだ認知度は低いようです。当院でも10年ぐらい前に患者さんか原因不明の全身の痛みがあり病院へ行ったが良くならないと相談を受けたことがあり、初めてこの病名を知りました。
体のあちこちが痛むことからリウマチと診断されることが多いようですが、あまりにも全身的な症状(律神経の機能障害や内分泌系の異常、疲労感、睡眠障害といった多くの随伴症状)があり、時には激痛のためQOLが著しく低下が認められます。
特徴としては特徴的な圧痛(押して痛いところ)点があるが疼痛部位に炎症所見が無く、もちろん内蔵などにも異常は見出されませんので、脳における痛みの情報の処理に障害のある中枢性疼痛であろうという事から線維筋痛症という病名になったそうです
未だに発病原因は解明されていませんが、最近注目されているのは発病の素因をもった人が各種身体的、精神的ストレスを受けることにより痛み刺激の伝達路(疼痛知覚神経)の過剰興奮(車のアクセルの踏み込み状態)と痛みを脳が認識した時におこるよです。
発症年齢は中高年に多く1対5で女性におおく認めらます。
治療は通常薬物療法とリハビリテーションでリハビリはの中でも運動療法を積極的に取り入れています。鍼灸治療も名古屋市立大学病院で追試された黒野式全身調整穴(つぼ)を使用して治療し臨床的な効果が得られたことが報告されています。
当院でも先の患者様で追試し、一定の効果が得られた経験がありますので、鍼灸も治療手段として積極的に取り入れて欲しいと願います。

参照 リウマチ治療情報センター 医道の日本

 

■ 2014年 3月 「顔面神経麻痺について」

毎年1年を通じて顔面神経麻痺の治療をしていない年はないというぐらい身近にある病気です。朝起きたら妙に顔が強張っているなと鏡を覗くとジェジェジェと驚く、顔の半分が動かない片目は閉じられなくてまばたきも出来ない。どうしたんだと昨日までの何事もなかった日が一転し悲劇の日々へとなってしまう。
動物の中で人類だけが顔に表情があり、感情が顔に表れるので表情が失われるとその落胆は女性ならずとも大きい。今日ここで取り上げる顔面神経麻痺は事故や脳血管障害からくる中枢性のものでは無く、鍼灸師の力が及ぶ抹消性のものである。
では中枢性と抹消性の鑑別はどうなのか?麻痺している側の顔の額の眉毛を上に上げてシワを作るようにするが出来ないのが抹消性で、中枢性はシワができることで判断できる。
共通の症状としては口がすぼめられない、飲み物が口から溢れる、味覚が舌の片側にしかない。目が半分しか閉じられなくて目が乾燥してチクチク痛いなどの症状がある。
麻痺の原因は西洋医学的には不明とされてはいるが、多くは冷たい風に頬がさらされる(冬だけでなく半身をクーラーで冷やされる)ことが考えられる。でもその要因にあるのは睡眠不足や仕事の疲労蓄積や精神的ストレスが大いにあると言える。
抹消性の顔面神経麻痺はだいたい3週間ぐらいで治っていく可能性が大なのだが、中にまぶが閉じられないなどの後遺症が残る場合がある。
治りにくいタイプは耳の中にヘルペスの水泡が出来ておこるラムゼイハント症候群と呼ばれもので半年ぐらい経過しても治療の効果が現れない場合がある。
鍼灸院に来院される多くは経過が芳しくなく藁をも掴む思いで来られます。どんな病気にも言えることですが、出来るだけ早く治療することが大切です。

西洋医学な治療はヴィタミン12や副腎皮質ホルモンを使うにですが、効果がないという説もあり、鍼灸治療の方が動かない筋肉に直接的な刺激を与えることになるので効果は大きいいと思われます。しかし神経の麻痺なのでその回復は一朝一夕とはいきませんが、治癒の時間は短縮されると思います。ぜひ鍼灸治療も受けてみてください。

 

■ 2014年 2月 「ノロウイルスについて」

年明けから今年はノロウイルス感染のニュースが連日報じられていますよね。
普段、私たちには関係ないわと思いがちですが流行してくると注意しないとと思います。今回は鍼灸とあまり関係の無い話ですが知っているようで知らないノロウイルスの話です。
症状は突然の嘔吐から始まり、発熱、下痢があります。普通、漢方的には下痢のある時は吐かないし、嘔吐がある時は下痢がないものですがノロウイルスは下痢だけでなく嘔吐を引き起こし何度も吐くということが特徴です。
発熱は38℃ぐらいまでですが全身倦怠、筋肉痛や頭痛などの症状があらわれますが人によっては軽い風邪のような症状で終わることもあります。
ではノロウイルスは何処にいるのでしょうか?それは2枚貝の内蔵に潜伏しているそうです。元々は人間にしかノロウイルスは感染しないので、人間が排泄したウイルスが消毒などの処理を掻い潜り海に出て2枚貝の内蔵に溜め込まれます。特に牡蠣が悪者にされるのは他の2枚貝と違って生で食べたり熱を通しても半生で食することが多いからだそうです。だから秋から冬に多く発症するのですね。でも1年中発症はしていますので注意に越したことはありません。
治療法は特になくてじっと治まるのを待つしかないというのも、薬漬けされている今の世情では何か不思議な感じもしますね。
家族に感染者がでたら嘔吐物などには絶対に素手では触らない、また乾燥させるとウイルスが飛沫し口に入り感染するので直ぐに処理することも大切です。
アルコール消毒でも死なないので注意が必要です。蛇足ですが犬の散歩のあとなどは足を流水で洗うことがなども注意が必要です。
予防はやはり、手洗い、うがいしかありません。ノロウイルスの感染者が調理したものかどうかなどは分かりませんので、やはり日頃の健康管理に注意するというのが大切かと思います。

鍼灸は免疫力アップにつながります!!!

 

■ 2014年 1月 「アルコール依存性」

新年明けましておめでとうございます。
暮れからお正月はお酒を口にする機会が甚だ増えてしまいますね。昔から酒は百薬の長(中国の漢詩の食貸志が出典)なんて言いますが、飲み過ぎは言わずとも知れたことですがいけませんね。
アルコールは本来、中枢神経系の抑制作用を有する薬物でもあり少量であれば血液循環を良くし、一時的には血圧も低下させ胃液の分泌も良くし食欲を増加せ、気分的には不安感から解放してもくれます。
毎晩の晩酌を唯一の楽しみにしている人がいる。何かの都合で晩酌ができないと1日が終わった気がしないという人は既にアルコールに依存していると言えます。しかし気分が良いなどのメリットがあるから飲むのであり、それが身体的、或いは社会的問題を引き起こすに至って初めて「依存症」と言えるのであるが本人は認めようとはしません。
例えば酒を飲まないと眠れないしイライラする、飲まないで眠ると寝汗や発刊がひどく手が震える。夜間に目が覚めてビールはないかと探すが無い、コンビニまで買いに走るなどの状態は完全に依存していると言えます。
私が思い当たるには数十年前はよく酔いつぶれた人などを盛り場で見ることが多かったが最近は少ないように思うのですがいかがでしょうか?
体質的には自分は酒に強いと思っている人の方が依存性になりやすいし、親がそういう素因を持っている人はそうでない人に比べるとなり易い傾向があります。統計的には依存症で入院する割合は減っては来ているようですがが、小さい頃からTVでビールの宣伝やお酒の宣伝を見させられててきた人は、若いうちからアルコールへの関わりができて依存性になる可能性の裾野は広がってきているのではと心配しているのは私だけでしょうか?

 

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